巨匠リッジの最高峰が1994、1995、1996,1997年まで同時入荷!
この年代はお目にかかるだけでも珍しく、入手困難なため値上がりしていますが、
長期熟成能力に関しては文句なし。
フランスの高級ワインはメーカーも投機筋も値段を釣り上げてしまい
上級クラスには適正価格と思える作品が少なくなりました。
間違いなくボルドーの5大シャトーより本作を推薦します!
詳細は後述のパリスの審判(カリフォルニアとボルドーワインの対決)を
ご一読くださいませ。
最高峰の作品が数本だけ入荷できました。
確かな味わいだけでなく、希少性も高く自信をもってお届けします。
カリフォルニア州 サンタクルーズ・マウンテン
リッジ・ヴィンヤーズのモンテベッロはパリ対決にて1971年産が
ムートン・ロートシルト、モンローズ、オーブリオン、レオヴィル・ラスカーズなどを
2度も破っているほど類まれなるポテンシャルを持っています。
カリフォルニアの中でも特に気候や土地に恵まれる
テロワールを生かし、カベルネ本家のボルドーを凌ぐ評価。
ワイナリーは2箇所、シリコン・ヴァレー近くのサンタ・クルーズ山脈中と、
サンフランシスコの北、ジンファンデルの本場ソノマ郡にあります。
医者のオセア・ペローネがモンテベロ・リッジ(尾根)の頂上近くに「モンテベロ・ワイナリー」を建て
1892年に初めて生産しました。
1969年、スタンフォード大学で哲学を修めたポール・ドレーパー氏が共同経営者として新たに参画。
人手を加えない哲学は高いレベルで安定し、国際的な名声を得ます。
最高の単一畑モンテベロは「土地らしさ」の表現を大切にし、
いわゆる甘くて濃いモダン・ナパヴァレーの味わいとは一線を画しています。
疑いなく世界最高のカベルネの一つでしょう。冷涼な気候と石灰岩土壌に由来する生き生きした酸と
ミネラル風味が類まれな品格を産み出し、低収量に由来する強い凝縮感、
果実味と渋味が堅牢な骨格を産み出す。カリフォルニア産のカベルネとしては渋みが強いのですが、
極めてエレガントな仕上がり。それでいて数十年の熟成能力を持ちます。
試飲会で何度か若いモンテベッロをいただきましたが、若いうちは強めの渋みを感じます。
10年熟成ぐらいでは、まだ頑固。。。そのおかげで長期熟成に耐えられるのです。
エッジにガーネット。フレッシュなカシスやベリー系の果実に、ボルドー的な炭焼きコーヒーのようなアロマも。
抜栓直後はドライでタニック、酸もあり。徐々にバニラ・黒糖のような風味が顔を出し
タンニンと素晴らしいバランスを見せます。初めて体験するお客様は、ただ甘くお化粧した
一般的なカリフォルニア産とは全く違うことに驚くでしょう。
フランス人のワイン評論家でさえ高級ボルドーワインと勘違いするぐらいですから。
(後述:パリスの審判)
1994年と1997年はボルドーがハズレ年ですし、1995年、1996年の1級シャトーは
6〜10万という異常価格。。。
モンテベロはボルドーの著名シャトーと同等、もしくはそれ以上の味わいで価格は半分以下!
この年代でプレミアムワインを探すなら、迷わず当作品を推薦します。
赤ワイン フルボディ 750mL 品種カベルネ・ソーヴィニヨン主体
航空便輸入品、定温保管
〜パリスの審判〜
カリフォルニアとボルドーの対決について
〜パリ対決(パリスの審判)〜
1976年パリでワインショップを営んでいたステファン・スパリエ(アカデミー・デュ・ヴァン創始者)は
ナパヴァレーを旅して、いずれも高い品質である事に感動し、銘柄名を隠して試飲会を企画。
カリフォルニアからCabernet Sauvignon6種とChardonnay6種、ボルドーから赤4種、
ブルゴーニュから白4種を選びフランスの9人の審査員(ワインのプロばかり。評論家、ソムリエ、
三つ星レストランなど)が選び得点を与えたところ1位は赤Stags Leap Wine Cellars、
白はChateau Montelenaといずれもカリフォルニアの名門でした。
フランス人審判たちは、1位が米国産とは思っておらず
まだ若かったからカリフォルニアが飲みやすかったのだと反発し、
1986年にスパリエは2度めの品評会を催します。
リターンマッチ”と称された第二回パリ・テイスティングは前回同様、
審査員はフランス人ばかり。ところが1986年リターンマッチの結果(赤)は
一位:クロ・デュ・ヴァル1972(米)
二位:リッジ・モンテベッロ1971(米)
三位:シャトー・モンローズ1970(仏)
四位:レオヴィル・ラスカーズ1971(仏)
五位:ムートン・ロ-トシルト1970(仏)
ボルドー産は熟成にこそ真価があると意気込んでいたフランス陣営でしたが
自尊心の強いフランス人も返す言葉がありません。
2006年には欧米の評論家を集め、3度目の対決が行われます。
今度はワイン評論家が中心でした。結果は1〜5位までをアメリカが独占。
最後は有無をも言わせぬ完勝でした。
〜2006年の結果〜
一位 : リッジ・モンテベッロ1971
二位 : スタッグス・リープ・ワインセラーズ1973
三位 : マヤカマス 1971、ハイツ・マーサズ・ヴィンヤード 1970(同点)
五位 : クロ・デュ・ヴァル1972
六位 : シャトー・ムートン・ロートシルト 1970
七位 : シャトー・モンローズ 1970
八位 : シャトー・オーブリオン 1970
九位 : シャトー・レオヴィル・ラスカーズ 1971
十位 : フリーマーク・アビィ 1973
この対決が全てとは思いませんが、カベルネソーヴィニョンの熟成能力でも
フランスの一級品に負けていない事を証明したのではないでしょうか。
(しかし。。カリフォルニアの古酒は入手困難なのが残念。見つけたら即買いです)
この試飲会はパリ・テイスティングあるいはパリスの審判として
世界中に報道され、地球上のワイナリーを勇気付けました。
「ボトル・ドリーム」という映画にもなっています。
DVDもあるのでワインファンは必見ですね。
※誤解のないように申し上げますが、私はフランスワインも大好きです。
歴史、テロワール、生産者の情熱、多様性は群を抜いているでしょう。
しかしイタリア、スペイン、ドイツなどを含む欧州だけでなく
オレゴン、ワシントンなどを含むアメリカやオーストラリア、
ニュージーランド、チリ、南アフリカなどでも尊敬すべき作品が
ある事実を知っていただきたく願います。
歴史も充分あり、決してニューワールドのワインではありません。