最近はお客様の知識が増えたので、以前のようなフランスワイン至上主義者は見かけませんが、
高級ワイン=フランス産と思い込んでる方は、ページ下部の「パリ対決」をご覧ください。
カリフォルニア州 ナパ・ヴァレー産
●蔵出しスカーレット・リザーヴCS 2016年
NFLオークランド・レイダーズの共同創立者として有名な
マガーさんの家族経営ワイナリーがスカーレット・ワインズ。
(改名前はマガー・ファミリー・セラーズ)
創立者曾孫の名を取ったスカーレット・リザーヴは同社の上級品で、
全米屈指の星付きレストランにも限定でオンリストされるほど。
最高区画、最高の樽だけで造るため、生産量が極めて少なく、
プレミアムワインを専門に取扱う当店でも12本だけの紹介です。
特に2016年産はヴィンテージチャートで98点を獲得している屈指の当たり年!
醸造のマイク・スミスは100点ワインを産み出すトップ醸造者として知られ、
最高級といわれるオーパスワンや、並のボルドー格付けワインを凌駕する評価を頂いてます。
ブラックベリー、カカオ、チャコレートなどの重厚な香り。
自然な酸が果実味を引き立て、フルボディの完熟ワインに優雅さが加わります。
今でも美味しいですが、更に10年寝かせる事でアルコールが滑らかになり
素晴らしい味わいに仕上がるでしょう。
赤ワイン フルボディ 品種:カベルネ・ソーヴィニヨン100%
アルコール度数:15%前後 容量:750mL
Scarlett Resesrve Cabernet Sauvignon 2016
Napa Valley Vintage 2016 750mL
カリフォルニアとボルドーの対決について
〜パリ対決(パリスの審判)〜
1976年パリでワインショップを営んでいたステファン・スパリエ(アカデミー・デュ・ヴァン創始者)は
ナパヴァレーを旅して、いずれも高い品質であることから、カリフォルニアワインを
理解してもらおうと銘柄名を隠して試飲会を企画しました。
カリフォルニアからCabernet Sauvignon6種とChardonnay6種、
ボルドーから赤ワイン4種、ブルゴーニュから白ワイン4種を選び
フランスの9人の審査員(ワインのプロばかり。評論家、ソムリエ、
三つ星レストランなど)が選び得点を与えたところ
1位は赤スタッグス・リープ、白はシャトーモンテレーナと
いずれもカリフォルニアの名門でした。
フランス人審判たちは、1位が米国産とは思っておらず
まだ若かったからカリフォルニアが飲みやすかったと理由を付け、
1986年にスパリエは2度めの品評会を催します。
リターンマッチ”と称された第二回パリ・テイスティングは前回同様、
審査員はフランス人ばかり。
ところが1986年リターンマッチの結果は(赤ワイン)
一位:クロ・デュ・ヴァル1972(米)
二位:リッジ・モンテベッロ1971(米)
三位:シャトー・モンローズ1970(仏)
四位:レオヴィル・ラスカーズ1971(仏)
五位:ムートン・ロ-トシルト1970(仏)
ボルドー産は熟成にこそ真価があると意気込んでいたフランス陣営でしたが、
さすがに自尊心の強いフランス人も返す言葉がありません。
2006年には欧米の評論家を集め、3度目の対決が行われます。
今度はワイン評論家が中心でした。
結果は1〜5位までをアメリカが独占。。。最後は有無をも言わせぬ完勝でした。
〜2006年の結果〜
一位 : リッジ・モンテベッロ1971
二位 : スタッグス・リープ・ワインセラーズ1973
三位 : マヤカマス 1971、ハイツ・マーサズ・ヴィンヤード 1970(同点)
五位 : クロ・デュ・ヴァル
六位 : シャトー・ムートン・ロートシルト 1970
七位 : シャトー・モンローズ 1970
八位 : シャトー・オーブリオン 1970
九位 : シャトー・レオヴィル・ラスカーズ 1971
十位 : フリーマーク・アビィ 1973
もちろん、この対決が全てとは思いませんが、カベルネ・ソーヴィニョンの熟成能力でも
フランスの一級品に負けていない事を証明しているのではないでしょうか。
(でもカリフォルニア古酒は入手困難なのが残念。見つけたら即買いです)
この試飲会はパリ・テイスティングあるいはパリスの審判として
世界中に報道され、地球上のワイナリーを勇気付けました。
「ボトル・ドリーム」という映画にもなっています。
DVDもあるのでワインファンは必見ですね。